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もし神様から「無駄に過ごせる一日」を貰ったら、読書しまくる。

先日、「六枚のとんかつ」をバカ小説と書いた。
が、そんなのは、単なるバカってだけである。
今日はそんな次元を超えた「天才的バカ」について。

筒井康隆著「陰悩録」です。
前も書いた事あるけど、筒井康隆にバカ書かせたら右に出る者はいないと思う。
かと言って、筒井康隆がバカなわけではない。
むしろ、非常に頭が良い。天才。
SF、極道、ファンタジー、医学、心理学、エロス。
ホントに何でも書く。無節操なまでに書く。
今回の「陰悩録」は、主にエロス。セックス主体の短編集です。
グロテスクなセックス描写は元より、その方法や状況が異常。
未だかつて、「宇宙と肉屋」、「鶏と科学者」が交わう小説があっただろうか。
鶏と科学者はともかく、宇宙と肉屋がどうやって交わうんだ……。
読んでて、アホすぎて辟易すらしてきたよ。

しかし、本作のバカな部分はそこではない。
「オルガズムに達した瞬間にテレポートする能力」を題材にした話がある。
ある少年がこの能力に目覚め、果ては日本全国に「オナポート=オナニーテレポート」が蔓延していく情勢を描写している。
妙にリアルで、妙にバカらしくて、妙に滑稽で嘘っぽくて、思わず失笑してしまう。
そう、失笑。「バカじゃねぇの」って感じで笑いが出てしまうのだ。
まるで、小学生がノリで遊んでいるような、低級な下ネタ満載である。
それを、天才的頭脳と知識を以って大真面目に書いてあるんだから凄まじい。
一体何なのか。この作者の頭はどうなってんのか。
他の著書を見ても、筒井康隆の頭は狂ってるとしか思えない。
良くもまぁこんな変態的な話ばかり思いつくなぁ……。
疑う人は、「魚籃観音記」をご覧アレ。

ちなみに、金玉が風呂の排水溝に吸い込まれる話は、マジで読んでて痛かった。


ちなみに、別の著書「わたしのグランパ」も最近読んだ。
真面目な話なので、変態振りは微塵も見られない。
お得意の雑多な知識群も身を潜めている。
だからこそ、すっきりとした読後感を得ることが出来たのだと思う。
ムショ帰りのじーちゃんが、孫娘の身の回りの問題を解決していく様は、簡潔ながらヒーロー物を彷彿とさせる感動があった。

筒井康隆に限らず、古株の作家って、物語の「締め」があっさりしている。
これだけが、俺はどうにも馴染めない。
読者をバッサリと仮想世界から切り捨てるようだからだ。
「いつまでも夢見てないで、早く現実に戻りな!」と言われているようだ。
俺は読後の倦怠感がこの上なく大好きである。
そこは、作者と言えども邪魔をして欲しくないなぁ。
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trackback(3) | comment(0) | 2007/02/17 Sat
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