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秘曲笑傲江湖

金庸著「秘曲 笑傲江湖」全七巻、読了!
読み終えちゃったよ~……。
もし記憶がリセット出来るなら、
金庸小説を読み始める前に戻したい。
そしてもう一度読み直したい。
そのくらい、この「笑傲江湖」も大傑作だった。

主人公は令狐沖という青年。
華山派の一番弟子。
まぁ例によって、モテる。
が、他の作品と比べて、控えめ。
ちょっと可哀相な恋愛ばかり。
弟弟子に取られた挙句に死なれるわ、
対立派閥のお嬢さんだわで、なかなか障害だらけ。
結局はちゃんと幸せになったけどね。

そして、これまた例によって強い。
射シリーズにしろ今作にしろ、
何故か主人公は大概毒によって生死を彷徨う。
解毒の為に何らかの内功術を会得するんだが、
その術が大体とんでもない超絶武術である。
今回も解毒の為だったり、
偶然だったりで超絶内功術を会得。
さらにまた偶然に、超絶剣術も会得。
マジでチート。
まぁそのせいで、武林の面倒に絡まられるんだが。


今作主人公の令狐沖は、自由奔放な性格。
おまけに酒好きで、痛快な青年だ。
その上、きっちりと義侠心は備わっており、
英雄好漢の素質に満ちている。
欠点は酒狂いという事くらいだが、
その酒好きもと豪放さも手伝って
さまざまな分野の人種と親交を結ぶ。
巷には政治的野心を秘めた人物が軒を連ねる。
武術派や宗教、その他の集団も多い。
それら雑多な「枠組み」がひしめく世界で、
「剣術と義侠」一本で渡る主人公。
自ら属する武術派にも苦しめられるのだが、
それも主人公の「自由さ」によるものだ。
陰謀渦巻く江湖の中で、
身軽な主人公が悩み苦しみ、
それでも生来の磊落な性格で
仲間を増やして苦難を乗り越える様は、
非常に胸がすく思いだ。
邪悪な陰謀がひしめく中で、
愛と義侠が生き残るのは、
お約束とは言え希望があふれる。
ラスト付近は展開が読めてしまったものの、
逆に「ああよかった」という安堵の気持ちが勝った。
お約束も悪くないなぁ、と感心したものだ。

はぁ。
すっごいさびしい。
もちろん今後も金庸小説は読んでいくが、
長編はもう天竜八部くらいしかない。
長編だからこそ、人物の成長や
政治のうねりなどが見れて面白いのに。
天竜八部はまだ文庫化されてないので、
それまでに短編を読みつくしておこう。

読後に糧となる本は多くないが、
今作は確かに心に残る物語だった。


蛇足だが、今まで読んだ金庸本だと、
1神剣侠
2笑傲江湖
3射英雄伝
4倚天屠龍記
の純で面白かったな。
やっぱり神剣侠の純愛は最強。
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trackback(0) | comment(0) | 2008/09/05 Fri
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